子供が中学生になると小学生の頃より成績が気になりますよね。宿題も教科別になって小学校のように親が連絡帳をチェックして把握することもできないし、携帯やテレビばかり見て勉強していないようだし…。
心配のあまり「勉強しなさい」と言って【今やろうと思ってたのに】と反抗された方もいらっしゃるのではないでしょうか。かといって、「勉強しなさい」と言いたい気持ちをグッとこらえてほっといたとしても、自主的に勉強するようにはなりません。
今回は、勉強しない中学生の対処法についてお伝えします。
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中学生になった子供はなぜ勉強をしないの?
中学生になると、小学生の頃に比べて環境が大きく変わります。
例えば、部活動が始まったり、勉強自体が難しくなったり、友達と過ごすことが楽しくなったりします。その結果、勉強する時間がなかったり、勉強するのが嫌になったり、楽しいことを優先したりして勉強が後回しになりがちです。また、体育祭・文化祭などの行事も生徒が主体になって、主体性が重視されるようになる年頃でもありますね。
自分の意志や判断で行動するようになり、反抗期に入る子も多いでしょう。そうすると、親が望む行動とは反対の【勉強しない】という行動を取ることもあります。
中学生になった子供が勉強しない時どうすればいいの?
勉強しないからといって、頭ごなしに【勉強しなさい】と言っても勉強するようにならないことは経験済みでしょう。勉強する本人が納得して自ら「やろう!」と思わないと、自主的に勉強するようにはなりません。
また、勉強をする気持ちがあっても時間がない子と、勉強をするのが嫌になっている子とでは、勉強をしない理由が違います。中学生になって変化した子供の環境や反抗期の心情を個々に見極めて適切に対処しましょう。
【状況別】勉強しない中学生に勉強させる方法
それでは、具体的に子供の状況別に対処法を考えていきましょう。お子さんはどのタイプに当てはまるでしょうか?
- 部活が楽しくて没頭したい
- 勉強が難しくてついていけない
- 友達と遊ぶのを優先したい
- 単純に反抗期で親の言うことを聞きたくない
部活が楽しくて没頭したい
部活に没頭している場合、勉強時間の確保が難しいことと、疲れていて帰宅後に勉強する気力・体力がない場合が多いでしょう。定期テスト前は部活も休みになりますが、その期間だけ勉強してもなかなか身につきません。
このように時間がない場合は、時間を有効活用できるような工夫の声かけが効果的です。
例えば、部活から帰宅して、夕食を食べるまでの30分間を勉強時間にするというような隙間時間を活用や、トイレに英単語の表を貼って、トイレに入った時は必ず音読するといった生活の中に勉強を取り入れるのも勉強の習慣になるのではないでしょうか。
さゆり先生
時間をうまく使うためには、事前にどんな時間で何を勉強するという学習計画を立てておくことが大切ですね。学習ポイントがまとまっている通信教材やインターネットで動画を配信しているネット塾などの活用も選択肢の一つです。
勉強が難しくてついていけない
中学生になると、算数が数学になったり、英語が必修になったり、図工が美術となって定期テストがあったりなど、勉強内容が変わって難しくなってきます。
子供自身も勉強しなきゃと思いつつ、難しくてわからなくて勉強するのが嫌になるという悪循環になっている子もいるでしょう。
小学生の頃は、毎日プリントやドリルなどが宿題に出ていて復習できていましたが、中学生になると宿題の出方もその教科の先生によります。
授業ではわかったつもりになっても、復習ができていなくてわからなくなっている可能性があります。この場合に効果的なのは、通っている中学の各教科の先生に見直しが必要なポイントと勉強の仕方を教えてもらうことを促す声かけです。
お子さんの状況をよく知っている先生なら、必要な勉強内容や勉強方法を的確にアドバイスできます。
お子さんに対しては、今できていないことにフォーカスして話すのではなく、「こうすればできるようになるんじゃないかな?」と可能性を感じられるような声かけをおすすめします。
友達と遊ぶのを優先したい
思春期でも反抗期でもある中学生は、恋愛の話や日常会話などを自分に近い友達と話すことが楽しくなってくる年頃ですよね。今は携帯電話で連絡が取れる時代なので、会っているときだけじゃなく、自宅でも友達との会話が弾んでいることでしょう。
帰宅後に勉強してから遊びに行くというルールが守れたらいいのですが、中学生になって帰宅時間が遅くなっていたり、学区域が広くなって待ち合わせ場所が遠かったりして遊ぶ時間を考えると難しい場合もあるかもしれません。その場合は友達と一緒に勉強することを促す声かけをしてみてはいかがでしょうか。
さゆり先生
家庭での学習には、携帯電話での友達とのメッセージのやりとりやゲームなどが影響していることでしょう。
【携帯電話の使用は○時まで】や【携帯電話を寝室には持ち込まないで、就寝時はリビングに置く】といったご家庭のルールを決めることが大切です。ルールを一方的に子供に通知すると反発する可能性があるので、子供に携帯電話を持たせた本来の目的をきちんと説明されることをおすすめします。
単純に反抗期で親の言うことを聞きたくない
子供は親が思っている以上に親のことを見ています。中学生になって学校でも家でも主体性を重視されるようになってきているのに、頭ごなしに「勉強しなさい」と命令することは、認めてもらえていない、信じてもらえていないと感じさせて反抗心を刺激します。
子供を心配する気持ちがあっても、命令的に「〜しなさい」という言葉は抑えて、子供を認めて信じる気持ちで見守りましょう。
ほっとくのではなく、様子を見て「朝起きて勉強するなら起こそうか?」といったサポートする姿勢の声かけをしてみましょう。
また、反抗期で色々と考えて、勉強する目的を見失っていたりする場合もあります。親が困っていることや悩んでいることについて声かけして話せるようならいいですが、親への反抗心で難しい場合は、子供が尊敬している別の大人から声かけしてもらうのもいいでしょう。
中学生はデリケートな年頃!親子関係をしっかり築こう!
中学生になると、親も学校へ出入りすることも減り、学校での生活の様子を見る機会が減ります。さらに反抗期もあって、どうしていいかわからないと感じることもあるでしょう。
それ以上に子供は不安定な感情を抱えている年頃です。この時期を乗り越えるためには、信頼関係ができていることが大切です。頭ごなしに命令するのではなく子供のことを認めて、さらにほっとくのではなく子供の話を聴く姿勢を保って、子供と向き合って親子関係をしっかり築きましょう。