2歳児という時期は少しお話もできるようになり、意思疎通ができることで育児が少し楽になります。
同時に感情を強く出し始める時期で、「魔のイヤイヤ期」に突入する時期です。
言葉があまり理解できないことで、頭を抱えていた時期も大変ですが、言葉が出るようになり感情をあらわにすると、それはそれで大変。
なかなか育児が思うようにいかずに悩むママパパさんも多いでしょう。
そんな気持ちのコントロールが日々仕事の一つになる2歳児の子育てに取り入れて欲しいのが絵本です。
意思表示を始める時期だからこそ、絵本って大きな効果を与えてくれるんですよ。
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2歳児が本を読むメリットってなに?
魔のイヤイヤ期といわれる2歳児は何事にも「イヤ」と返事を返します。
「イヤ」と言葉に出すことすら嫌な時なんて、首だけ振ることもありますし、時には完全無視で抵抗してきます。
そんなイヤイヤ期に心折れるのはあなただけではありません。
そしてそんなイヤイヤ期を過ごしているのは、あなたのお子さんだけではありません。
みんな通る道で、イヤイヤ期は立派な子どもの成長です。
でも、そんな時期って地雷を踏みたくないので、できることなら避けられるものは避けて通ります。
親だって心を持っていますからね。
子どものイヤイヤに付き合えるのも限界があります。
買い物行くにしても通ってはいけないコーナーがあります。
目にしてしまってはもう行動を抑制できないとわかるから、先を先を考えて常に行動します。
昨日は良かったものが、今日はイヤになります。
さっきOKだったものが、数分後にはイヤイヤスイッチをいれることもあります。
この時期はできるだけ穏やかに過ごすために、ママもパパもイヤイヤポイントを控えるのですが、そこで「絵本も興味を持ってくれるわけない」と思っていませんか?
絵本って静かに読むイメージがあるので、確かに子どもにとっては楽しいアイテムではないと考えます。
図書館なんて絶対に避けるべき場所ですからね、この時期は。
でも自宅でママパパとの読む絵本はまったく違います。
その理由はこの時期から「言葉をたくさん使えるようになるから」です。
イヤイヤ期を迎えたということは、自分なりにやりたいことが分かり始めています。
でも違うことをしないといけなくて「イヤ」と意思表示をしています。
時にはイヤでないことでもイヤというのがこの時期ですが、「イヤ」と言葉に出せることに楽しみを感じているのがこの時期の子どもです。
さらにどんどん言葉を吸収して、たくさんの言葉を口にするようになります。
そんな言葉を出せる時期、そして自分の意思を伝えようとしている時期の絵本は子どもにとってもワクワクを感じる空間です。
絵本を自分で読むようになる
絵本の読み聞かせにはたくさんのメリットがあります。
- 想像力を養う
- 感情表現が豊かになる
- 語彙力が高まる
- 親子・友達とのコミュニケーションがとれる
2歳児のイヤイヤ期でも、絵本の読み聞かすにはこんなにたくさんの嬉しいメリットがあります。
ある程度、今の現実世界を過ごしていることを理解する中で、2歳の子どもにとっても絵本の世界はファンタジーです。
たくさんの絵本に増えることで想像力が身につきます。
いろんなストーリーを楽しむことで、感情豊かな子に育ちます。
また簡単な言葉でも絵本を読むことで、多くの言葉を知ることができるので語彙力も高まります。
想像力、感受性の豊かさ、そして語彙力が高まり、言葉に興味を持つことでコミュニケーションスキルも高まります。
言葉に興味を持ち、自分の気持ちを伝えたいという欲がで始める2歳児、この時期の絵本の読み聞かせは自らのスキルが高まることも理解でき、絵本のある日常に変えることで「進んで絵本を読む子」になるのです。
知ることの楽しみ、実践できる喜びを感じられることで、さらに探究心が強まります。
毎日の絵本の読み聞かせで、絵本効果を高めるためにも「イヤイヤ期だから絵本は避けるのではなく、イヤイヤ期だからこそ絵本を取り入れよう」と考えてください。
言語の理解や才能の開花などの発達のきっかけになる
イヤイヤ期ってわがままな時期と考えますが、決してそんなことはありません。
イヤイヤいう分、認められることに大きな喜びを感じる時期です。
イヤイヤ期に突入すると「恐れていた時期を迎えた」とマイナスな気持ちが強くなります。
向き合うことに疲れて、毎日がストレスに感じる人もたくさんいます。
でもイヤと言える分、自分が認められると調子良く機嫌を戻してくれます。
そんな時期に「自分自身のことを凄い」と認めさせてあげることは、お子さんの大きな成長につながります。
その一つに絵本って大きな効果を持っていることは理解できるでしょうか?
絵本=勉強と考える人も多いのですが、2歳児にとって2歳児向けの絵本は異空間を楽しめるものであり、自分の知ってるをたくさん発見できる空間でもあります。
普段の生活では感じることも見ることもできない世界が絵本の中には広がります。
子どもの好奇心をくすぐり、集中力を高めます。
そして2歳児向けの絵本には2歳児が興味を示すイラストで描かれています。
車を見ると「ブーブー」と言えます。
ご飯を見るといただきますと手を合わせることもできます。
今までできなかった、分からなかったことが、絵を見て声に出して、反応できているというのは子ども自身とても嬉しいことで、そこで周りに評価されると自信につながります。
この時期にどれだけ、お子さんのできたことに反応してあげるかで、お子さんの言葉に対する興味や、自己肯定感を高めてあげることができます。
普段の生活では全てにおいて口を開けば「イヤ」という2歳の時期ですが、認められることに喜びを感じる時期です。
特におしゃべりに対してはステップアップしていく時期でもあります。
お話に興味を持って、たくさんの言葉を知りたい!口に出したい!と感じさせてあげることで、お子さんの将来役立つスキルを高めてあげられます。
そのためには一緒になって絵本を楽しむことも大切。
そしてお子さんの反応に過剰なくらい褒めてあげるのも大切です。
この先、もっともっとたくさんの言葉を使うようになりますが、話始めるこの時期にたくさんの言葉に触れさせてあげましょう。
そこで早い時期から言語を理解して、脳を活性化させることができ、お子さんの秘めた才能を開花させることができます。
2歳児の絵本の選び方
2歳児の絵本効果は理解できても、どんな絵本がいいのか分からないという人も多いはずです。
0歳と1歳児向けの絵本では物足りない…
でも急に知育絵本は興味を示してくれるかわからない…
そこで2歳児の絵本の選び方のポイントを紹介します。
子どもの性格に合っているものを選ぶ
2歳児といっても性格はまったく違います。
あの子は集中して読んでいるのに、ウチの子に同じ絵本を開いてもそっぽ向くなんてよくあります。
そこでお子さんの性格に合っているものを選んであげましょう。
まだどんなことに興味を示してくれるのか分からない時は、一緒に選ぶのが一番です。
直感で指差しても、きっとお子さんには何か惹かれるものがあります。
一緒に選びにいっても、絵本そのものに興味を持たず、違うコーナーに入っていっちゃう場合は「絵本を読むより楽しめるか」をポイントに選ぶといいでしょう。
文字が多い絵本よりはしかけがあった方が興味を示します。
コミュニケーションが取れそうな絵本は、大好きなママパパと近くで過ごす時間を楽しく感じてくれるので絵本にも一緒に触れることができます。
まずはお子さんの性格に合ったものを選ぶのがポイントです。
好きなものやハマっているものを選ぶ
車が大好きな子には車メインの絵本がおすすめ!
戦隊モノに興味を持ち始めているのであれば、戦隊モノ。
ままごとが好きな子はままごとを絵本の中でも楽しめる本がいいでしょう。
絵本が嫌いになる理由の一つとして、まったく興味のない世界を見せられることです。
車に興味はないのに、車メインの絵本だと、違うことを始めたくなって当然です。
ままごとなんて好きじゃないのに、ページをめくってもめくってもままごとのお話だと最後まで読む気にはなれません。
絵本は好き、楽しいと感じることで絵本のある生活が習慣にできます。
2歳児はとくにいろんなことに興味を示します。
毎日10分の絵本タイム、就寝前の絵本タイムと親が考えていても、なかなか毎日習慣にするのは難しいです。
でも2歳児あるあるのこだわりを尊重してあげると「お気に入りの絵本」が見つかります。
お気に入りは何度でも何度でも繰り返し読んでくれますし、「またこの本?」と読む方がもうセリフを覚えるほどリピートします。
いろんな本に興味を持って欲しいと考えると思いますが、まだまだアレもコレもの2歳児には好きな絵本で読む習慣を定着させてあげましょう。
日常生活にリンクした内容の本を選ぶ
これは親目線としても助かりますが、2歳児ならトイレトレーニングを始める子もいます。
お箸を掴み始める子もいますね。
また「ありがとう」の練習や頭を下げることで伝える練習を始める時期でもあります。
そんな2歳児から始めたい!始められるステップアップしてほしい生活習慣がテーマになっているものを選ぶのもおすすめです。
親がして欲しいから、成長して欲しいからという狙いだけでなく、今できていることに楽しみを感じているのが2歳の子どもです。
今自分がやっていることがイラストとして目に映ると興味を示します。
トイレのシーンが出てくると、急にトイレに走り出す子もいますし、食べ物が出てくるとお皿を用意する子もいます。
お着替えのシーンはまだ少し早いですが、でもお着替えのページを見て、自分の洋服を手に取る子もいます。
今自分が頑張っていることや、日常生活に起こっていることが、イラストとして目に入ることで、成功体験のイメージトレーニングにもなります。
できることを増やしたい時期でもあり、ひとりでやりたい時期でもあります。
そのきっかけをどれだけ増やしてあげるかで、子どもにとっての挑戦する楽しみも増えますし、実際にできるようになったときの喜びを感じることができます。
ステップアップのための絵本は取り入れるタイミングも重要ですが、今お子さんが何かに頑張っているのであれば、生活習慣を題材にした絵本を取り入れてみてもいいですよ。
2歳児におすすめの絵本セット
2歳児の絵本読み聞かせにいくつかまとめて本を用意したいという方に、おすすめの絵本セットを紹介します。
リズムで脳を刺激、生活習慣にもリンクした絵本セット
- おやすみなさいコッコさん
- たまごのあかちゃん
- めのまどあけろ
- もけらもけら
- おでかけのまえに
【おやすみなさいコッコさん】
夜になってもまだ眠らないコッコさんに「おやすみなさいコッコさん」と月が静かに語りかけます。
【たまごのあかちゃん】
たまごの中からいろいろな動物が登場します。大きなたまごに小さなたまごからどんな動物が出てくるのかな?
【めのまどあけろ】
「めのまど あけろ おひさま まってるぞ
みみのまど あけろ だれかがうたってる」
リズムで楽しめる絵本です。個人的におすすめ!
【もけらもけら】
天才ジャズ・ピアニストとモダンアートの鬼才のコンビによる美しく面白いもう一つの宇宙のなかで言葉はリズムとして表現します。
【おでかけのまえに】
お出かけ前に張り切ったあやこちゃんが繰り広げるバタバタ劇場。出発前にはお弁当はぐちゃぐちゃ、お顔は化粧だらけ。でも自分で頑張ったあやこちゃんに笑うお父さんとお母さんの気持ちがホッコリします。
好奇心、想像力を高めるワクワクいっぱいの絵本セット
- うずらちゃんのかくれんぼ
- きんぎょがにげた
- ぞうくんのさんぽ
- はけたよはけたよ
- わにわにおふろ
【うずらちゃんのかくれんぼ】
うずらとひよこが色と形を上手に使って、花に隠れたり、ひょうたんに隠れたり、楽しいかくれんぼ遊びのできる絵本。
【きんぎょがにげた】
金魚が1ぴき、金魚鉢からにげだした。どこににげた?金魚を探して遊べるので知育絵本としても人気。
【ぞうくんのさんぽ】
散歩にでかけたぞうくんは、とちゅうで出会ったかばくんとわにくんとかめくんを背中にのせて仲良くお散歩。明るい色彩とたくさんの動物に夢中になります。
【はけたよはけたよ】
ひとりでパンツをはけないたつ君が主人公。裸のままだと笑われる〜。トイレトレーニングに頑張っている子にもおすすめ。
【わにわにおふろ】
おふろ大好きのワニはおふろ場にやってきて、蛇口をひねってお湯を入れ、お湯につかっておもちゃで遊びます。シャワーをマイクに歌を歌い出すご機嫌で愉快なワニさんに思わず笑っちゃいます。
2歳児におすすめの知育絵本
2歳児から知育教育を始めたい方に、教材と併用してもぜひ読んでほしいおすすめの絵本を紹介します。
心を育てるおやこえほん 2歳
18ヶ月から3歳の子どもにおすすめの人気の絵本。
2歳前後はいろいろなことを覚えて知識も豊富になります。
感情表現も程度できるようになるので、心を育てることも大切です。
作中にはたくさんの乗り物が登場し、いつも乗っているあの乗り物は何だろうと子どもの疑問も解消します。
また英語の歌を収録したCDが付属されており、12曲収録された英語の歌で、早期の英語学習も始められます。
ならべてあそぼうABC
英語を楽しく遊びながら学べる絵本です。
ウレタン素材を使ったアルファベットのピースが収録されており、実際に手に取り並べながらアルファベットを覚えます。
遊び終わったあとはピースの後片付けもしなくてはならないので、片付ける習慣が身につくのもおすすめ!
幼児向け英語教材に興味がある…英会話塾に通わせようか迷っている…そんな方もぜひ一度「ならべてあそぼうABC」でお子さんの英語に対する反応を見てみてはいかがでしょうか。
おしりたんてい ププッ きえたおべんとうのなぞ!
みんな大好き「おしり」。そんなお尻をかたちの顔をもつおしりたんていが、ユニークに事件を解決していきます。
親子で一緒に絵探しや絵合わせをするのも楽しいですし、登場するキャラクターも個性的でお子さんも夢中になります。
親しみやすいキャラクター、でも考える力を養うので取り入れやすい知育絵本として大人気です。
本を読まない2歳児におすすめの絵本
まだ絵本に集中してくれない…そんなお子さんにはしかけ絵本など子どもの興味や関心を引く絵本がピッタリです。
びっくりはなび
花火をテーマにした作品で、2歳のお子さんでも親しみやすい絵本。
打ち上げられる花火は動物をかたどったものばかりで、綺麗なイラストに大好きな動物、子どもも興味を示します。
基本的にはシンプルな内容ですが、花火の特徴をしっかりととらえたしかけなので、子どもだけでなく大人でも楽しめる絵本になっています。
おほしさま
星がテーマの絵本で、満天の星空に興味を示す可愛いこぶたちゃんが主役。
言葉を繰り返し使い、絵柄もシンプルで飽きることなく読み続けられます。
また星空を描いたページは1ページ1ページとても綺麗で、眺めているだけでも楽しめる1冊です。
2歳児にはクリスマスプレゼントとして絵本をあげるのもおすすめ
2歳になると1歳、0歳の時の向き合い方とは変わり、それなりに意思を尊重しながら、成長を願います。
時にはイヤイヤにピークを迎えて、心折れる日もあります。
でも、そんなイヤイヤ絶頂の2歳児も言葉に興味を持ち、目に映るものに感情を抱きます。
普段はキーキーキーキー、ドタドタドタドタ。
少しは静かにして〜と声を荒げたくなる2歳児ですが、絵本タイムで上手にコミュニケーションをとり、お子さんの才能を引き出してみてはいかがでしょう。
好きなものにはこだわるのが2歳児の特徴。
ぜひ、お子さんの好きな絵本を見つけて、楽しく賑やかに絵本タイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。