中小企業診断士ってどうやってなるの?難易度はどれくらい?勉強方法は?

中小企業診断士ってどうやってなるの?難易度はどれくらい?勉強方法は?

不況の時代が長く続き、コロナウィルスによるコロナ不況のあおりも受け、今多くの企業が売上アップのためにアドバイスを求めるよう経営コンサルタントに依頼しています。

プロの経営コンサルタントですよ〜というのが、国家資格である中小企業診断士です。

日本はもともと中小企業が非常に多く、2014年の調査では全企業のうち99.7%が中小企業であると言われています。

そこで求められるのが、中小企業に経営アドバイスや指南をするのが経営コンサルタントなのですが、経営コンサルタントの実力をはかるのに、中小企業診断士の資格はとても役立ちます。

そこで、中小企業診断士の資格ってどうやってとるのか?資格試験は難しいのか?資格試験までの勉強方法なども含めてまとめてみました。

コロナ不況の今こそ、日本各地で中小企業診断士の需要が高まっています。

これから中小企業診断士の取ろうと思っている人は、ぜひ参考にして下さい。

資格名称 中小企業診断士
試験場所 第1次試験:札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇の8地区
第2次試験:札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡・那覇の7地区
試験日 第1次試験:2020年7月11日(土)・12日(日)
第2次試験:【筆記】2020年10月25日(日)
【口述試験】2020年12月20日(日)
受験資格 特になし
受験料 第1次試験:13,000円
第2次試験:17,000円
試験内容と時間(第1次試験の場合) 【1日目】
経済学・経済政策:60分
財務・会計:60分
企業経営理論:90分
運営管理(オペレーション・マネジメント):90分
【2日目】
経営法務:60分
経営情報システム:60分
中小企業経営・中小企業政策:90分
合格基準 60%以上で1つでも40%未満の科目がないこと

中小企業診断士ってなに?

中小企業診断士は、国から認められている国家資格の経営コンサルタントです。

中小企業診断士は、中小企業の良き相談相手となり、企業が困っている売上アップや経営状態などの問題を解決するために様々な提案をする仕事です。

日本の中小企業診断士には、経営全般の幅広い知識や、経済の流れを把握する能力、的確なアドバイスができるような能力が求められます。

中小企業診断士の資格をとるとどうなる?

中小企業診断士の資格を取ると、幅広い知識を習得することができるため、ビジネスシーンだけでなく様々な場面で活用することができます。

そこで、中小企業診断士の資格をとるとどんな仕事の展開があるのか、詳しく見ていきましょう。

企業の専属経営コンサルタントができる

中小企業診断士の資格を取ると、企業などの専属経営コンサルタントとして働くことができます。

企業専属の中小企業診断士は、企業内診断士として企業の経営に関わり、状況を診断したり戦略を練ったりしながら様々なサポートを実施していきます。

これから中小企業も、働き方改革で経営方針が大きく変わる場合があります。

中小企業診断士は、企業内の財務に関わることや法務に関わることもあるため、これから大きな可能性がある資格だと言えるでしょう。

経営コンサルタントについて独立も可能

中小企業診断士の資格を取ると、独立・起業して経営コンサルタントの仕事をすることができます。

独立すると仕事の幅がかなり広がるため、各企業に入ってコンサルタント事業をするだけでなく、講演会や執筆活動などに関わることも可能です。

プロの経営コンサルタントになると、中小企業の経営指導に入った場合、1日の平均報酬は97,000円、診断業務に入ると1日の平均報酬目安は108,000円、講演会の1日の平均報酬は130,000円ですので、独立を目指す人が多いです。

中小企業診断士として副業ができる

現在他の仕事をしながら中小企業診断士の資格を取ると、副業としての収入を得ることができます。

中小企業診断士の資格を持っていたらできる副業は、以下のようなことがあります。

  • 中小企業診断士の資格試験問題の予想問題を作る
  • 資格スクールの答案練習会のサポート
  • 資格スクールや通信講座のテキスト教材を作る
  • 資格取得のための執筆や、企業から頼まれた記事の執筆などができる
  • 各企業の補助金申請のサポート

中小企業診断士の資格を取るとこれらの副業ができるため、たとえ資格取得のために通信講座を受けてもその分はすぐに元を取り返すことができるでしょう。

中小企業診断士試験の合格率はどれくらい?

試験 合格率
第1次試験 15〜25%
第2次試験(筆記試験) 20%前後
第2次試験(口述試験) 99%

中小企業診断士の試験は第1次試験、第2次試験の筆記・口述があり、3段階の試験になっています。

毎年第1次試験は13,000〜14,000人ほど受験しており、安定した受験者数を保っています。

第1次試験に合格する人は2,000〜3,000人ほどです。

第1次試験の合格基準は60%以上の正答率で、全科目で60%以上の得点をとればOKです。科目は7つあるのですが、各科目で1つでも40%未満がないことが条件になっています。

第2次試験は4,000〜5,000人ほど受験しており、年度によってばらつきはあってもだいたい安定した人数が2次まで進んでいます。

第2次試験の筆記試験に合格する人は1,000人ほど、こちらも安定した人数が合格しています。

第2次試験の合格基準は第1次試験の合格基準と同様60%以上の正答率で、全科目で60%以上の得点をとればOKです。第2次試験の科目は4つあり、各科目で1つでも40%未満がないことが条件になっています。

第2次試験の筆記試験に合格すれば、口述試験の合格率は99%ですのでほとんどの人が合格となるでしょう。

中小企業診断士の資格を取るために何を勉強すれば良い?

中小企業診断士試験は、働きながら試験勉強にチャレンジしている人が多いです。

合格するまでの平均勉強時間は、800時間〜1,000時間と言われていますので、効率の良い勉強を心がけましょう。

また、中小企業診断士の試験は、満点を取ることを目指すのではなく全科目で60%以上の出来を目指せば良いです。

ですから、勉強するときは幅広く知識をつけていくことを目標にしておきましょう。

そこで、中小企業診断士の資格を取るためには、何を中心に勉強すれば良いのかをご紹介します。

テキストの要点を覚えこむ

中小企業診断士の第1次試験の科目は、次の7つです。

  1. 経済学・経済政策
  2. 財務・会計
  3. 企業経営理論
  4. 運営管理
  5. 経営法務
  6. 経営情報システム
  7. 中小企業経営・中小企業政策

この7つの分野を幅広く勉強しなければ、6割の正答率にはたどり着きません。

ですから、1つの単元に時間をかけすぎるのではなく、テキストの要点を覚えることを中心にしましょう。

科目 特徴
経済学・経済政策 ・資金面以外の経営知識や理論を学ぶため、経営に状態の分析や問題解決への糸口を見つけやすくなる。
・経営戦略論、組織論などの知識の判定
財務・会計 ・企業経営の基本となる財務・会計の知識を覚えていく。
・企業の資金調達、資本市場からの資金調達などを見越して各企業の算定などの知識も覚えていく。
・B/S、P/L等の財務諸表の読み方がわかるようになる。
企業経営理論 ・企業経営の視点から企業戦略を建てられるようになる。
・企業経営のための経営戦略論の基礎がしっかり入る。
運営管理 ・生産のためのオペレーション管理、小売業などのオペレーション管理に関するトータルな知識を身につける。
経営法務 ・経営戦略や営業戦略を立てる上で気をつけておくべき法律がわかるようになる。
経営情報システム ・IT全般の知識が身につく
・情報システムを経営戦略や企業革新に役立てる
中小企業経営・中小企業政策 ・中小企業が置かれたけ環境について、マクロ的に把握できるようになる。
・暗記が重要
・学習時間に比例して点数が確実にUPしていくため、やればやるほど点数が稼げる

インプット→アウトプットのサイクルを確実にする

中小企業診断士になるための勉強は、まずテキストを読み込み情報のインプットをしっかりしましょう。

テキストの要点をしっかりインプットした後に、問題集を解くようにします。

ただ単にテキストを読むだけの勉強をしたり過去問をひたすら解くだけではなく、テキストを読んで問題を解くまでを1サイクルとして勉強するようにします。

問題集で間違えた項目は、再びテキストを読み込み、間違えた箇所をしっかり理解するまで確認しなおすことも大切です。

できなかった問題をできないままにしておくと、苦手分野を作ってしまうことになるので、わからなかった問題は1つずつ確実にわかるようにすることもポイントです。

インプットとアウトプット、そして再インプットのサイクルで、確実に実力をつけていきましょう。

第2次試験対策もしっかりする

中小企業診断士試験の勉強は、第1次試験の勉強だけでなく、第2次試験の勉強をしておくことも大切です。

特に実務の事例Ⅳについては、何度か演習問題をこなしておかなければ時間内に記入することが難しいですので、多くの事例について把握しておくことも大切です。

もしも第2次試験に不合格だったとしても、第2次試験のチャンスは2回ありますが、確実に1回で受かりたいのであれば、前もって第2次試験の対策もしておきましょう。

中小企業診断士の試験に合格するためのポイント

中小企業診断士試験に合格した人の中には、1500時間の勉強で合格した人もいれば、100時間の勉強で合格した人もいます。

合格のためには、効率よく勉強していくことが大切ですが、他にもいくつかの重要ポイントがあります。

自分の勉強スケジュールを立てる

中小企業診断士の試験勉強をする際は、まず毎日少しずつでも勉強をする習慣をつけていきましょう。
「時間があるときに勉強しよう」では、なかなか勉強は捗りません。

中小企業診断士の免許を取ると決めたのであれば、自分はどの分野が得意でどの分野が苦手かを把握することが大切です。

その上で、苦手分野の克服のためにはどのくらいの勉強時間が必要なのかを見越して、毎日の勉強スケジュールを立てていきましょう。

100点を目指すのではなく6割正解を目指す

中小企業診断士の試験に合格するためには、各科目で60%の点数を目指すようにしましょう。

満点を狙ってしまうと、かなり膨大な情報を覚えなくてはならなくなるため、時間がいくらあっても足りなくなってしまいます。

ですから、テキストを全て覚えようとするのではなく、各項目の重要論点だけを覚えるようにしましょう。

自分の経験則で計らない

中小企業診断士の試験の際は、純粋にテキストの事例ばかりが起こる訳ではないのですが「こんな時自分はこうやって対応した」など自分の経験則を持ち出さないことも大事です。

「テキストにはこう書いているけれど、今時はそんなやり方しない」など自分の体験してきたことを主軸に考えてしまうと、試験では点数を取れなくなる可能性もあります。

テキストの事例はあくまでも一般的理論や知識ですので、全てのビジネスマンに当てはまることではありません。
ただし、基礎の経営知識や事例などを知っておくことは、中小企業診断士として働く基盤になります。
ですから、試験に臨む際は、テキストの内容を素直に落とし込んでいきましょう。

中小企業診断士の勉強に必要なものは?

人や企業の役に立つことができる中小企業診断士は、企業が抱える問題を解決へ導くエキスパートです。

そこで、小企業診断士試験を目指すために必要なものをご紹介します。

参考書と問題集

中小企業診断士試験を受けるにあたって、まずは第1次試験向けの参考書と問題集が必要になります。

問題集は、過去問が何年分か掲載されているものだとなお良いです。

また、初めて中小企業診断士の試験にチャレンジする場合は、テキストの用語自体が難しく感じることもあります。

そんな時、財務会計や経済学について大まかな流れを把握できるような入門テキストがあると役立ちます。

中小企業診断士の勉強を始める前に、財務会計や経済学、経済政策をざっくりと理解しておきたい人におすすめです。

続いて第2次試験向けに必要なものは、参考書と問題集にプラスして財務会計の問題集があると便利です。

特に中小企業診断士の2次試験対策である事例Ⅳについてのテキストなどがあると、第1次試験で会得した事例を応用しやすくなります。

通信講座で自宅学習

中小企業診断士試験に確実に合格したい!と思うのであれば、通信講座で自宅学習するのもおすすめです。

通信講座の場合、中小企業診断士の試験に合格するために必要な学習ポイントをしっかり押さえたテキストと問題集を用意してもらえるため、効率よく勉強することができるのです。

前述のように、中小企業診断士の試験は全ての科目で6割正解することが合格条件です。

通信講座では、あえて満点を取ろうとせずに、6割超えを狙って効率よく勉強できるように作られているのです。

とはいえ、中小企業診断士の問題は、単なるテキストの丸暗記では解けない問題もたくさんありますし、テキストを丸暗記しても実務では役に立たないことも多々あります。

ですから、いかにテキストの内容を理解できるかが重要なんです。

通信講座のテキストは、文章だけでなく視覚的にも内容を理解しやすいようにカラーのイラストも盛りこまれています。

試験のために必要な要素をしっかり押さえつつ、シンプルにまとめてくれているので、勉強の効率はかなり上がります。

独学で闇雲に勉強するのはもう古い!通信講座で効率よく勉強して、確実な合格ラインを目指しましょう。

フォーサイトの通関士試験講座の場合、テキスト・DVD講座・問題集と揃っているため、視覚的にもわかりやすく勉強を進めていくことができます。

教材を最大限に活用することも、通関士に合格するための一歩になるための大きな一歩になりますよ。

  • 中小企業診断士通信講座 資格取得フォーサイト「Foresight」
    https://www.foresight.jp/chusho/

    フォーサイトの中小企業診断士の通信講座のページにはサンプル教材もあります。

    e-ラーニングの無料体験学習もあるので、まずはフォーサイトの無料体験を受けてみましょう。

資格取得フォーサイト(Foresight) 0120-966-833
電話受付時間 11:00〜19:00(日・祝・年末年始を除く)

中小企業診断士の試験のスケジュールや費用は?

中小企業診断士の試験スケジュール、気になりますよね。

そこで、中小企業診断士の試験スケジュールを、願書提出〜第1次試験〜第2次試験〜合格発表まで追っていきましょう。

試験のスケジュール

中小企業診断士の試験を受けようと思ったら、まず願書を取り寄せましょう。

試験案内配布と申し込み受付期間

中小企業診断士の試験案内と申し込みの受付期間は、次の通りです。

●2020年4月1日(水)〜5月8日(金)

この期間内に、試験案内を取り寄せて、願書を受付期間に提出しましょう。

試験日はいつ?合格発表は?

中小企業診断士の試験は、2020年は7月11日(土)・7月12日(日)の2日間で実施されます。

合格発表日は、2020年8月25日です。

試験の費用

中小企業診断士の受験費用は、第1次試験は13,000円、第2次試験では17,000円となっています。

第1次試験の当日の流れを見てみましょう

◆1日目

試験時間 配点 試験科目
9:50〜10:50(60分) 100点 A:経済学・経済政策
11:30〜12:30(60分) 100点 B:財務・会計
13:30〜15:00(90分) 100点 C:企業経営理論
15:40〜17:00(60分) 100点 D:運営管理(オペレーションマネジメント)

◆2日目

試験時間 配点 試験科目
9:50〜10:50(60分) 100点 E:経営法務
11:30〜12:30(60分) 100点 F:経営情報システム
13:30〜15:00(90分) 100点 G:中小企業経営・中小企業政策

中小企業診断士第1次試験の免除申請について

中小企業診断士の試験の第1次試験は、免除申請を上手に活用すれば、3年以内に7科目合格を目指して合格を狙うことができます。

中小企業診断士の第1次試験は、科目合格で受験科目を免除できる免除申請の制度があります。

つまり高得点を取れた科目を免除してもらい、翌年からは少ない科目で受験することができるのです。

免除申請をするためには、以下の条件があります。

  1. 他の資格を持っているなどで、科目が免除される場合
  2. 科目合格で免除される場合

他の資格を持っていると、中小企業診断士の試験科目である経済学・経済政策、財務・会計、経営法務、情報システムについて専門的知識があると認められて、相当する科目の免除が認められます。

以下の資格は、免除申請の対象になります。

  • 公認会計士
  • 税理士の財務と会計
  • 弁護士の経営法務
  • IT系資格取得者の経営情報システム(ITストラテジストや応用情報技術者など)

もう一つ、先に述べた科目合格によって免除される場合があります。
何回も中小企業診断士の試験にチャレンジしている人には、科目合格の権利を使って受験する科目を減らすこともできます。

これによって、勉強する科目を減らすというメリットがありますが、得意科目も手放すことになります。

ですから「得意科目で苦手科目をカバーしたい」と思っている人にとっては、少々心もとない感じがすることも…。

しかし、科目免除のシステムを使って受験する科目を減らすことは、1科目にかけられる割合も変わるため、合格率が上がるのは事実です。

ですから、迷っているのであれば科目免除のシステムを使ってみるのもおすすめです。

中小企業診断士取得を目指そう

経営コンサルタントとして活躍できる中小企業診断士は、業界唯一の国家資格になります。

「〇〇コンサルタント」として活動している人はたくさんいますが、国家資格があるのは中小企業診断士だけです。

中小企業診断士の資格があれば、中小企業の経営にアドバイスをしたり、経済の流れを良好にする解決策を提案できます。会計・財務・生産管理などの職業に関わるため、社会情勢もよくわかるようになります。

もちろん独立や転職にも有利に働くので、価値のある資格だと言えるでしょう。

受験者は社会人も多く、働きながら効率よく勉強して受験している人も多いです。

通信講座であれば、効率よく無理なく学習することができますので、上手に活用しながら資格取得を目指しましょう。

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